本館竣工100周年記念
春夏秋冬

季節ごとに見せる姿を変える綱町三井倶楽部。100回目の春夏秋冬を迎え、なお歴史は続いていきます。

 春3月。庭園の木立から鶯のさえずりが聞こえ始める頃、しだれ梅の花が開きだし、綱町三井倶楽部に春の訪れを告げます。4月は、桜。
 桜の馬場を中心に園内に点在する桜の花が咲き誇り、その花びらが池の水面を桜色に染め上げます。桜の後は深紅のツツジ、薄紫色の藤と続き、園内は花の競演に。春、それは綱町三井倶楽部が最も華やぐ時。

 夏の日差しがビルに照りつけ、熱暑が都心を襲う。そんな日でもこんもりと茂る森の木陰はいくぶん涼しく、この森と大池の上をわたって吹き上がってくる風がそよ風となって、綱町三井倶楽部周辺の暑さをやわらげてくれます。ベランダから眺める噴水は、飛沫が夏の日光を反射して絹糸のように柔らかく光る。それは、目で味わう一服の涼。

 秋、紅葉の季節。綱町三井倶楽部の西洋庭園の左右に並ぶ銀杏の大木が見事に黄金色に色づき、やがてその落葉が積もって、西洋庭園を黄色の絨毯で敷き詰めます。日本庭園に歩を進めると、そこには真っ赤に色づいたもみじが。池のほとりから振り返れば、目に飛び込んでくる赤と黄色の鮮やかなコントラスト。その上には青く澄み渡った秋の空。

 ひんやりとした空気が三田の町を覆う頃、池の鯉が姿をみせなくなり、庭園は色味の少ない寂しげな景色に。しかし、そこには日本的な侘びや情緒が感じられて他の季節とはまた違った味わいがあります。ひとたび雪が積もれば、庭園は一面真っ白の幻想的な雰囲気に。しんと静まりかえった雪景色の日本庭園、それはまさに水墨画の美。

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